なかよしこけしのふるさと 11系統

「三大こけし発祥の地」の一つ、福島県の土湯温泉でこけし作りを続けている陳野原幸紀さんによると、こけしは元々お椀やお盆など木製の生活用具を作る「木地師」と呼ばれる職人により、東北地方の温泉地で生まれました。

江戸時代の末頃から木地師が本業の傍ら子どもの玩具として作ったのがはじまりといわれ、それがいつしか湯治客の土産物として売られるようになりました。

現在では、こけしを作る職人は「こけし工人(こうじん)」と呼ばれ、その形や模様などから、東北地方6県で11系統に分けられています。

作詞・作曲・歌 松本玲子/編曲・録音 須藤俊明

東北地方で生まれた11系統の伝統こけし。

それぞれのこけしが持つ特徴を楽しいメロディに乗せた一曲です。

「多くの人にこけしを知ってもらいたい。」という思いから作られました。

こけしの特徴がわかりやすく、覚えやすい内容で「ポッピン!ポッピン!…」と、つい口ずさんでしまいます。

楽しくてハッピーな「こけし系統覚え歌」をみんなで歌いましょう!

福島県

伝統こけし三大発祥の地の一つです。頭は小さく、はめ込み式で首を回すとキイキイと音が鳴ります。頭には黒の蛇の目模様と大ぶりな前髪、鬢(びん)には髪飾りが描かれ、顔は鯨目にたれ鼻、おちょぼ口で、胴は細く、繊細なろくろの横縞模様が特徴です。歌舞伎メイクのたこ坊主など特徴のある形があることでも知られています。

宮城県

三大発祥の地とされる鳴子や遠刈田よりは、やや新しいと言われています。差し込み式の頭は大きく、ベレー帽のような多色のろくろ模様が特徴です。胴にくびれがある女性的な形で、ろくろ模様の上に、衿や裾がシンプルに描かれています。

鳴子、土湯とともに、伝統こけし三大発祥の地の一つです。差し込み式の頭は大きく、「手柄」と呼ばれる赤い放射状の飾りやおかっぱ頭が描かれています。切れ長の細い目と、なで肩の細い胴、そして重ね菊や木目模様が特徴です。

遠刈田、土湯とともに伝統こけし三大発祥の地の一つです。はめ込み式で、首を回すとキイキイと音が鳴り、水引で結んだような前髪が特徴です。 胴は中ほどが細く、肩と裾が広がった形で、菊花など華やかな模様が描かれています。

遠刈田から伝わった技をもとに、山形系の影響を受けつつ独自に発展したと言われています。差し込み式の小さな頭と、かつて子どもが握って遊んだ名残といわれる細い胴が特徴です。胴の裾を絞った形、そしてカニ菊と呼ばれる紋様が代表的です。

山形県

三大発祥の地とされる鳴子と遠刈田の混合の系統として発達したとされています。頭は差し込み式で、にんまりした表情が特徴です。 肩が張って段がある太目の直胴で、重ね菊や撫子など、草花を描いた模様が多いです。

作並で学んだ木地師が伝えたと言われ、作並系と同様、差し込み式の頭は小さく、棒状の胴体は細いのが特徴です。 頭には赤い飾りと中心を貫く髪、顔には特徴のある割鼻が描かれ、胴の模様は紅花、牡丹、菊、梅などの描彩が主流です。

遠刈田系の影響を受けて発展したと言われています。差し込み式の頭は大きく、赤い放射状の飾りやおかっぱ頭が多く、どっしりした胴体には、桜くずし模様や重ね菊模様、牡丹模様などが描かれています。

秋田県

頭と胴を1本の木から作る「作り付け」の手法です。頭はらっきょう型で、赤い飾り布をつけた大きな前髪や、おかっぱ頭が描かれています。 胴はどっしり太く、縦縞の着物に、梅の花の前垂れ模様を描いたものが代表的です。

岩手県

頭部がゆるいはめ込み式のため、クラクラと動きます。「キナキナ」と呼ばれるおしゃぶりが、こけしに発展したものといわれ、彩色がないのが特徴です。
重ね菊やヨダレ掛模様など描彩されたものもありますが、素朴で簡素なものが多いです。

青森県

頭と胴を1本の木から作る「作り付け」の手法です。頭はおかっぱが多く、裾が広くて、胸がふくらんだ胴は、温湯こけしならではの形です。 津軽藩の家紋である牡丹模様やアイヌ模様、ねぶた絵が胴に描かれているものもあります。